いっしょに、ねっ。 / 種ともこ

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うーん。種ともこの1stを中古で買いました。おそらく初版の’86年盤。わー、'86年のCDの音だ。ほとんどデータの軽いモワッとした音。懐かしい。技術の進歩、驚く。


ほとんど20年ぶりくらいに聴くというのに、さすがに何度も聴いてただけあって、全曲昨日聴いたかのようによく覚えてる。まあ、当時気づいてなかった音使いもたくさんあって、それはまた新鮮でもあります。


アレンジ、プロデュースの武部聡志は初期の斉藤由貴のアレンジも手がけていたキーボーディスト。当時のキーボード、DX7、プロフェットT8など、まさに'80年代のエレクトロポップ色満開。気持ちいい。なるほど斉藤由貴との共通点もあるのね。


シーケンサーはあったとしても、当時は打ち込みなんてなかったから、ドラム、ベースはもちろん人間。ドラムは青山純、ベースは美久月千晴、ギターは鳥山雄司、という「うわっ、すげ」なミュージシャン揃えてます。さすがCBSソニー。この演奏、わかって聴く、今。逆に幸せかも。


種ともこのアルバムには作詞・作曲・コーラスアレンジ:種ともこ、と書いてあるのだけど、その意味を改めて味わう。どんだけヴォーカル重ねてるんだ?どれだけ複雑なコーラス作ってんだ?と。たしかに種ともこの音楽の中でコーラスはすごい重心かも。圧倒的。


当時の流行りなのか、種ともこの好みなのか、ピンク・フロイド?な音(お遊び?)がたくさん入ってる。実験的なサウンドの印象を与える?。DURAN DURANも逆回転サウンドとか、ガラス割れなどサンプル音を入れてイヤーキャッチをしていたと証言してるけど、'80年代はそんな感じだったのかな。


'80年代の日本の歌謡ロックといえばもちろん吉川晃司('84年)だけど(TMネットワークもレベッカも'84年か)、種ともこは彼らのヒットによって新時代のJポップが誕生した後、その変化球としてレコード会社が用意した球だったと思う。まさに'86年。その前でもその後でも生まれなかった音楽。


'89年、'90年頃にはドリカムの巨大ヒットがあったけど、それを最後に、ビーイング旋風が巻き起こり、この'86年からほんの2、3年のわずかな間、謳歌していた'80年代Jポップは駆逐される。今考えるともったいない気も。


TMネットワークの名称変更、レベッカ解散、などなど。今考えると悪魔だな。ビーイング。と言っても僕はそれに乗っかってたリスナーだったけど。 種ともこも言ってしまえば駆逐されてしまったアーティストかもしれない。時代は非情。アーティストが悪いわけではなく、進化し続ける音楽、音楽市場のせい。


DURAN DURANが先駆したように廉価版キーボードによって、ロックバンドとキーボード、ダンスポップとロックがミックスした'80年代前期。その後CDというフォーマットとともに巨大化した音楽市場。その坂道の途中で夢のように現れたつかの間の特別な'80年代後期Jポップ。振り返って楽しむ。


この時期、エレクトロポップなサウンドがもてはやされたのは、ソニーのような音楽機器メーカー、レコード会社が新しいフォーマットであるCDの普及のために、デジタルサウンドを強調していたためと推測される。アナログは古い、デジタルが先端だ、TMネットワークはそのイメージキャラみたいなものだった?


'84年といえば、BOØWYの東芝EMIデビュー。'84年~'88年までのBOØWYの活動が、のちのビーイングの快進撃の下地をつくった。('88年B'z、'91年ZARD)。さらにBOØWYの発展形とも言えるヴィジュアル系('91年LUNA SEA)。'80年代後期(裏)=BOØWY


種ともこ史的には'89年「オ・ハ・ヨ」'90年「うれしいひとこと」。一部のマニアックな音楽ファンの聴くアーティストから、もう少し大衆的な層に受け入れられだした。いい時代だったかも。(逆にいえば、CMタイアップ至上主義時代が訪れだしたこの時期は今思えばギリギリの時代?)


結局、音楽は相対的なものだから、'86年にしか'86年の音楽は生まれないし、2011年にしか2011年の音楽は生まれない。そのアーティストの実力、その曲の良さ、なんて絶対的なものはない。すべて運命とタイミング。音楽は「その時」にしか聴けないかな。


と、種ともこの「いっしょに、ねっ。」を聴いていたら、'80年代まで脳がいっきに遡ってしまった。というお話でした。たまに古い音楽を聴くとこうなるから、面倒だ。懐かしかったけどね。'86年、最高な年だった。な。CD、3200円(そして消費税なし)。


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